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(にちにちどくしょ)最新おすすめ本のレビューです。

ひろゆきよ、未来予測は君に任せた!!

このままだと、日本に未来はないよね。

このままだと、日本に未来はないよね。

ひろゆき西村博之)著 (洋泉社

 

「え~!日本に未来ないとか困るんですけど~!」

 

そう感じたあなたにぴったり、読んでおいて間違いない一冊が本書です。

 

著者のひろゆき氏と言えば「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」などのネット上のサービスで有名ですが、テレビなどに出演した際の発言の強さや嘘のなさが人気で、私も大好きな方です。

 

「テレビは拘束時間が長いし、時間どおりにスタジオに行かなきゃならないから嫌」

 

「論理的にはわかりきったことを間違え続けるってことはバカってことですよね」

 

「それはあなたの思い込みであって、事実のように話すのはやめてもらって良いですか」

 

などなど、キャラクター作りとして言葉が強くなる有名人とは違い、本当に思っていることをはっきりと発言する論客として際立っています。

 

そんな著者が本書で未来予測と幸福論を綴っています。

 

ひとゆき氏自身が論理的、かつ客観的に語る未来予測は説得力もあり、ハッとさせられる内容が多数あります。

 

極端な悲観主義や楽観主義に振れることなく、「今はこういう状態で、これからはこうなるでしょう」という淡々とした見解ですが、「よくこんな考えに至ったなぁ」と私は何度も思わされました。

 

働き方改革の最適解は「人間を雇わない」

日本は先進国としては労働生産性が非常に低く、それを打開して「労働生産性を上げよう!」として昨今叫ばれているのが「働き方改革」です。

 

ちなみに労働生産性とは、

 

生産性 = 利益 ÷ 総労働時間

 

のことです。

 

※他にも計測の仕方は多数あります

 

つまり、生産性を上げるには、

 

①利益を増やすか

②労働時間を減らすか

 

という2点をいかにして成すかが課題となります。

 

そこで最近日本政府が力を入れているのが②の方です。

 

2019年4月1日から、働き方改革法案が成立し、すべての会社で、年間の有給休暇消化日数が5日未満の従業員については、会社が有給休暇を取得するべき日を指定することが義務付けられました。

 

要するに今は中小企業で有給休暇を取れていない状態だから、それをせめて年5日だけでも取らせて労働時間を減らしたい。

 

それによって生産性を上げたい、というのが政府の狙いです。

 

 

著者はこの「働き方改革」が目指している生産性の向上の最適解として、

 

「人間を雇わない」

 

という説を提唱しています。

 

要約すると、

 

人件費が高い日本のような国では、今現在人間が行っている作業を機械化すれば労働時間が減るので生産性が上がる

 

ということです。

 

実例としてフランスのマクドナルドなど、注文はタッチパネルで行い受付カウンターは基本的に無いことを挙げています。

 

マクドナルド 無人化

(日本のマクドナルドでも無人化が進んでいます)

 

著者の言う「人を雇わない」とは、「機械化と無人化」のことであり、確かに生産性を上げる方向性として理にか適っています。

 

「でも人間が接客しないと温かみのあるコミュニケーションがない!」

「機械化なんて冷徹!ひろゆきには人間の心がないのか!」

 

的な反論も、一昔前はよく聞かれましたが、今となってはだいぶ減っているのではないでしょうか?

 

それもそのはず、人間の進歩は機械化、自動化、無人化の連続であり、便利さの代名詞と言えるスートフォンもその最たるものであるからです。

 

著者は、このような未来予測のコツとして、

 

①経済合理性に適ったものは必ず普及する

 

②ヒット予測はまず「普及しない理由」を考える

 

の2点を挙げています。

 

 

働き方改革の最適解」に関しても、この①と②が両方とも当てはまります。

 

 

①経済合理性

機械化、無人化により雇う人の数を減らして生産性を上げる

 

②普及しない理由

コスト問題……将来的な人件費が減らせる、つまりランニングコスト減で解決可能

感情的な問題……「人の温かみがないとダメ」「機械的なミスが起こる」「人が働く場所が奪われる」など。功利主義で超えられる程度のハードルなので便利さで解決可能。

 

 

ひろゆき的幸福論

本書で前中盤までに、著者流の未来予測と社会問題の解決方法の提案が語られています。

そして、後半ではそんな世の中でどう生きればよいのかが書かれているのですが、その中も特に私が注目したのが著者の幸福に対する考え方です。

 

他人とズレていた方が幸せになれる

(210ページより)

 

ビジネスでも人生でも、皆が良いと思うものは競争率が高くなり、幸せになれる可能性が低くなるというのが著者の主張です。

 

皆が良いと思うもの ≒ 役に立つもの は競争率が高く、利益率が低くなります。

 

「人の役に立つことをしなさい」という旧来の価値観は、本質的には、道徳的には正しいんですが、そうした仕事を選ぶと給料がが低くなるんです。 

(212ページより)

 

本書では、人の役に立つ航空会社よりも、人の役に立たないFacebookのほうが利益率が高い、つまり人の役にたたないことのほうが利益率が高い傾向にあると論じています。

 

そして、一見すると人の役に立たない、競争相手が少なくて誰が買うかもわからない、そんな市場のほうがおいしいのではないかと。

 

筆者のこの考えは、

 

仕事をして儲けようとか思わないほうがラクだと思います。 

 

という筆者の価値観、未来の幸福論からきているようです。

 

 

まとめ

 

これは筆者が個性として持っている考え方で、全員に当てはまるものではないと思うものがあります。

 

それは、

 

ラクな方が良い

 

という価値観です。

 

私は著者と同様「ラクな方が良い」派の考え方なのですが、ビジネスの現場ではそうでない考え方の方もたくさんいると感じています。

 

ラクな方が良い」以外の価値観では、「勝つことが良い」という価値観が多数派なのだと私は考えていますが、本書では

 

そもそも幸せは、相対的ではなく絶対的なもので、収入や職業で決まりません。 

 (217ページ)

 

と筆者は論じています。

 

これこそが、成長が止まり、衰退を初めた日本で生活する我々が、真っ先に理解しておくべき価値観ではないでしょうか?

 

 

本書を一言でまとめるならば、

 

日本の未来はこれまでの感覚で考えると良くはならない。

だけど、個人の幸せは「競争すること」を手放せば充分得られるよ。

 

ということだと私は考えています。

 

本書の内容で、未来予測や問題解決の詳細は、ビジネスに繋がるヒントも満載なので、ビジネスマンは是非読むことをおすすめします。

 

ですが、これから自分の生き方、成長の仕方を模索している10代20代の男女にこそ読んでもらいたい内容。

 

ぜひ一読を。

 

 

このままだと、日本に未来はないよね。

このままだと、日本に未来はないよね。